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インフルエンザQ&A

インフルエンザと普通の風邪はどこが違うのですか?

風邪とは、鼻やのどに急性の炎症が起こり、のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳などの症状が出ている状態のことです。
風邪の主な原因はウイルスで、その種類はたくさんあります。
インフルエンザはこの風邪の原因となるウイルスの一種なのです。
インフルエンザの特徴としては、普通の風邪と同様に、のどの痛み、鼻水、咳などの症状も見られますが、38度以上の発熱、頭痛、関節痛などの全身の症状が突然あらわれます。
また基本的に流行性疾患であり、一旦流行が始まると、短期間に乳幼児から高齢者まで莫大な数の人を巻き込むという点でも普通の風邪とは異なります。

インフルエンザの予防接種とは?

インフルエンザの感染の予防、また、万一感染しても重症化せずに軽くすむのに有効なのが予防接種だといわれています。
インフルエンザのウイルスには多様な種類があり、これらすべてのウイルスに対応したワクチンをつくることはできません。
インフルエンザワクチンに使うウイルスの株は、ほとんどの国でWHOが2月中旬に出している『北半球次シーズンに対するワクチン推奨株』に基づいて作られます。

ですから、ワクチン株が国によって全く異なるということはほとんどありませんが、毎年このワクチン推奨株は異なります。
このためにインフルエンザの予防接種は1回で一生効果があるものではなく、毎年接種する必要があります。
インフルエンザワクチンは接種からその効果が現れるまでに約 2 週間かかり、約5ヶ月間その効果が持続するとされています。
また、日本でのインフルエンザの流行は12月下旬から3月上旬が中心になりますので、12月上旬までに接種をすまされることをお勧めします。

インフルエンザワクチンの副反応は一般に軽微で、10-20%で接種局所の発赤、腫脹、疼痛をきたすことがありますが2-3日で消失します。

全身性の反応としては、5-10 %で発熱、頭痛、悪寒などがみられますが、通常は軽微で、やはり2-3日で消失します。
また、現在日本で用いられているインフルエンザワクチンは不活性化ワクチンですので、その接種によってインフルエンザを発症することはありません。

しかし、インフルエンザワクチンは、その製造過程において鶏卵を用いるために、鶏卵由来のタンパク成分が含まれています。卵アレルギーのある方は接種前に医師に相談しましょう。

食中毒にご注意

食中毒って何?

食中毒とは食品衛生法では 『食品、添加物、器具もしくは容器包装に起因する健康障害』となっています。有害、有毒な微生物や化学物質を含むものを食べたり飲んだりした結果として起こる腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの疾病の総称です。

食中毒の種類

食中毒は、その原因となる物質によって細菌性食中毒、ウイルス性食中毒、化学性食中毒、自然毒食中毒に大別されます。
食中毒の直接の原因は、飲食物に含まれる有害、有毒な物質を摂取することによるのですが、その原因物質が直接に毒物として作用する場合と、原因物質が微生物であり、それが体内で増殖することにより消化管の感染症を引き起こす場合とに分けられます。

前者を毒素型食中毒、後者を感染型食中毒と呼びます。化学性食中毒や自然毒食中毒はすべて毒素型食中毒です。
細菌性食中毒やウイルス性食中毒では、その原因微生物により感染性食中毒を起こすものと毒素型食中毒を起こすものがあります。

細菌性の毒素型食中毒の場合、原因となる細菌が食品の中で増殖すると共に毒素を産生し、この毒素により食中毒になります。このために増殖後に細菌を殺しても毒素が残っていれば食中毒は発生します。
食中毒は一年中発生しますが、梅雨など高温多湿となる夏期に発生件数は最も多くなります。
このほとんどは細菌性食中毒です。夏以外では、冬期にカキ(貝)が原因とみられるノロウイルスによる食中毒が発生します。
また、キノコやフグなどによる自然毒食中毒はそれぞれの食材の旬である秋から冬に多く発生します。

食中毒予防のポイント

ここでは、最も多い細菌性食中毒に対する、家庭でできる予防について述べます。
細菌による食中毒を予防する三大原則と言われているのは、
  • 1.つけない(清潔)
  • 2.ふやさない(迅速、冷却、乾燥)
  • 3.やっつける(加熱など)
です。

1.菌をつけない(菌は目にはみえませんが)
洗う、消毒する、ラップや蓋をする、専用の調理器具や容器を使うなど

2.菌を増やさない(菌が増えても味、色、香りは変わりませんが)
なるべく早く食べる、冷蔵庫で保管する、ただし過信は禁物です。菌は冷やしても、凍らせても死にません。

3.菌をやっつける(菌は加熱に弱い)
中心まで十分に加熱、調理する。ハンバーグなどの焼き物は割って中まで火が通ったか色を見る、鍋で煮炊きする時はかき混ぜる、電子レンジを使う時は蓋をして時々かき混ぜる。

ピロリ菌について

ピロリ菌てなに?

ピロリ菌(ヘリコバクター ピロリ)は人間の胃の中に住んでいる細菌です。
1982年にオーストラリアのロイヤル パース病院の病理医ウオーレンらによって発見されました。
長さは4ミクロン(4/1000mm)で 2~3回ゆるやかに右巻きにねじれて、4~8本の鞭毛がはえています。
ヒトからヒトへ感染して、この菌が胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因となっているということが、近年明らかになってきています。

なぜ酸性が強い胃の中でも生きられるのか?

胃は食べたものを消化するために強い酸性(pH1~2)の胃液を出します。
そんな胃の中に細菌が住めるはずがないと長い間考えられていました。
もちろんピロリ菌も活動するのに適したpHは6~7で、4以下では生きられません。
ではなぜピロリ菌は胃の中に住めるのか?胃はその細胞表面を粘膜と粘液でおおわれ、胃酸によって胃自体が消化されないようになっていますが、ピロリ菌はこ の粘液の下にもぐりこんで胃酸から逃れています。

さらにピロリ菌はウレアーゼという酵素を持っています。
この酵素によって胃の中の尿素という物質からアン モニアを作ります。
アンモニアはアルカリ性なので胃酸を中和して自分の身の周りの酸を和らげて生きているのです。

日本人で高い感染率

ピロリ菌の感染率は国によってずいぶん違いますが、衛生環境と関連があり、発展途上国で高く、先進国で低い傾向にあります。
日本におけるピロリ菌の感染者は、人工の約50%、約6000万人と推定されており、先進国の中では際立って高く、欧米の約2~3倍の感染率になります。
1988年に兵庫医科大学で行われた調査では60歳以上の日本人の60~70%が感染していますが、30歳以下では感染率は20%以下と、衛生状態の良い環境に育った若い人たちの感染率は低くなっています。

胃、十二指腸潰瘍との関係

ピロリ菌は胃粘膜に定着して毒素を出し、粘膜を傷害し、空洞化させます。このために胃や十二指腸の粘膜が胃酸の攻撃を受けやすくなり、胃炎や消化性潰瘍を発症します。
胃潰瘍の患者さんの65~80%程度、十二指腸潰瘍の患者さんの90%程度では胃の中にピロリ菌がいることがわかっています。

ピロリ菌の除菌

日本では2000年11月からピロリ菌の除菌療法が保険で認められるようになりました。
ピロリ菌の除菌に成功すると何度も再発を繰り返していた潰瘍の再発がおさえられ、潰瘍が 治ったあとは再発予防のために薬を飲み続ける必要がなくなります。

ただし、除菌療法を中途半端でやめたりすると、ピロリ菌が薬に対して耐性をもつようにな り再度除菌しようとしても薬が効かなくなります。
必ず医師の指示通りに薬を飲むことが大切です。

花粉症についてについて

花粉症とは?

スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどのアレルギー症状をおこす病気です。
現在日本人の20%が花粉症だと言われています。

一般的に2月ころからスギ花粉の飛散が始まり4月下旬に飛散がすくなくなります。
その頃からヒノキ花粉の飛散がはじまり5月末頃まで続きます。
くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの症状は、花粉の飛散量に比例します。

今年の春は大量飛散を記録した昨年と比較すると飛散量は少なく、また花粉飛散開始は例年並みかやや遅い地域が多いようです。
花粉症の治療には 『セルフケア』『薬物療法』『減感作療法』『手術療法』 の4つがあります。

どの方法を選択するかは重症度、病型によって異なります。
セルフケアのポイントはなるべく花粉が体に入ってこないように工夫することです。
花粉の飛散の多い時間帯(午後1時~午後3時)の外出を避ける。こまめにドアや窓を閉める。
外出したら洗顔やうがいを習慣として心がける。などです。

また、インターネットやテレビで気象情報、花粉情報をチェックし、晴れまたは曇りの日、最高気温が高い日、湿度が低い日、前日が雨だった日などは要注意です。
花粉症治療の中心は薬物療法です。花粉症の症状は悪化すると薬が効きにくくなります。

しかし、症状が軽いうちに治療を始めると花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。
このためには花粉の飛び始める二週間くらい前から症状を抑える薬の服用を始め、シーズン中も継続するとより高い効果が期待できます。セルフケアもきちんと行い、症状を緩和してつらいシーズンを乗り切りましょう。

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